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導入工事
4 . INSTALLATION
  • 準備と確認
  • 工事
  • 接続確認
  • TV電界強度測定
  • 通信テスト
準備と確認
 
配線図面より必要部品の数量を全てリストアップしてください。

□ 直列ユニット WebGate-2               個
□ LAN/TV波混合分波器 WebMix/Separator         個
□ リピーター WebRepeater               個
□ ブリッジ WebBridge                  個

 このほか終端抵抗や接線は十分にあるでしょうか。配線も余裕を見ておいてください。現場での配線の終端処理は多くの場合トラブルを引き起こします。BNC側の処理は必ず準備しておいてください。

□ 終端抵抗 75Ω                     個
□ F型接線                        個
□ BNCケーブル                      本

 機器と配線が全てあれば図面と照らし合わせ配線を行ってみてください。現場では全体を確認することは極めて困難です。ここで確認し接続方法に間違いのないことを十分に確認してください。

□ テスト配線を行い機器が完動するかを確認する。

その他工事で使用する機器

□ ケーブルテスター
□ レベルチェッカー
□ コンピューター2台以上あるいはLANアナライザー    2台以上

工 事
INSTRUCTION
工事における適用法規及び公的基準

 工事作業においては集合住宅配線設備の以下の諸規定を遵守して施工してください。
 (1)有線テレビジョン放送法
 (2)電気設備技術基準

 これらの基準はTV共聴設備に関する基準ですが、配線や接続の基本的な部分が含まれており、Digital Wayにおいても非常に重要です

集合住宅配線設備工事の条件

  1. アンテナより増幅器、分配器までの幹線及び本幹線は7C-FB以上とします。分配器から各戸への幹線は、5C-FB以上を使用します。
  2. WebMix/Separator の入出力はF型とします。
  3. WebMix/Separator のTV側にTVブースターからの出力を、DATA側にWeb Repeater からの出力を入力し、Mixで幹線に出力します 。
  4. WebRepeater の各ポートはT型コネクタを接続し、一方をターミネータ、もう一方をBNCコネクタ(5C-FB用)を付けた5C-FB以上のケーブルで出力します。
  5. WebGate-2 直列ユニットは、コンピューターに接続されないユニットも含め全てのユニットをWebGate-2 に交換します。端末ユニットについては、50Ωの抵抗端子を取り付けます。通常使われる電流カット型のTV終端は使用できません。十分注意して下さい。逆結合損失はシステムに多大な影響を及ぼしますので、IN,OUTを必ず確認して下さい。
  6. WebGate-2ユニットからWebAdaptor までは10Base-2ケーブルで接続し、WebAdaptorから10Base-Tケーブルで各コンピューターにつなぎます。WebAdaptor以降の機器には汎用コンピューター周辺機器は全て使用できます。

新築集合住宅対応型WebGateシステム

 新築の場合はなるべく設計段階から配線方法を考え、コスト的にもメンテナンス性も考えた設計をすることが必要です。
  1. TVブースター・WebGate機器の取付位置の確保
     WebGate機器収納ボックスの設置をお願いします。また、TVブースターの他に、WebRepeater、Routerに対して台数分のAC100Vが必要ですので電源コンセントとタップを設けて下さい。

  2. ブースターは周波数帯域(76MHz〜1880MHz)を満足するものを使用し、各部屋内端子は68dB以上になるよう選定して下さい。分配器は周波数帯域(76MHz〜1880MHz)を満足するものを使用して下さい。
既存設備の改修要領
  1. 既存の共聴機材の変更
     原則として既存棟内ケーブルを使用しますが、10〜20年以上経過したケーブルは2V型がほとんどで、ひどく疲労している為、ケーブル遮断量がかなり低く減衰量が大きくなります。一部取替えが必要となった場合は技術仕様のケーブルを使用して下さい。
  2. またユニット端子のレベル不足が予想される場合には新たにブースターを追加し、技術仕様のレベルを確保して下さい。
  3. U/V仕様の分岐・分配器の場合は、 BS対応の製品に交換して下さい。300Ωタイプや300Ω+75Ωタイプの場合は、BS帯応で対応でF座型1端子の製品に交換して下さい。
  4. 各部屋のユニットからテレビ間のケーブルがフィーダ線や3C-2Vの場合は、5C-2Vに交換し、F型プラグを付けて下さい。

工事の注意点

  • 同軸ケーブルからの混入を防ぐため遮断効果の高いFB型ケーブル以上のケーブルを使用して下さい。2V型のケーブルは使用しないで下さい。
  • 画像品質確保のため、ブースターの縦続段数は2段以内として下さい。
  • 強電界地域での左飛びゴースト対策としてユニット端子のレベルは75dB以上を確保して下さい。
  • ブースター・分配・ユニットの各機器は直付けビスタイプを使用した場合、飛込みや漏洩などの障害の原因になるため、かならずF型接線・ダイキャストタイプを使用して下さい。
  • ユニットの端末は50Ωの抵抗端子をOUT側に装着して下さい。
  • コネクタ・ユニット取付の施工工事は厳重に行って下さい。施工の手抜きは致命傷となります。
  • コンピューターを使用されないユーザーはユニットのBNCコネクタにキャップを付けたままにして下さい。キャップをなくしますと、間違えてテレビのプラグを付ける要因になりえます。
  • WebGate-2ユニットにおいて、CPU-Port側にターミネータを付けたT型コネクタを接続すると、当該所だけでなくLAN全体が作動しなくなりますので避けて下さい。
  • WebGate-2ユニットにおいて、CPU-PortにTVプラグを差し込んでもテレビは映りませんのでご注意下さい。
  • その他WebAdaptor以外のアダプタもしくはハブを接続しても作動しません。LAN系統に悪影響を及ぼしますので避けて下さい。
機器の正しい取り付け方
 

WebGate-2

 WebGate-2は従来のユニットと全く同じ方法で取り付けができます。取り付けにはIN/OUTがありますので、十分注意してください。また、極端な配線の折り曲げは反射波を発生させる原因となりますから注意が必要です。

WebGate-2

ユニットを取り付けるときは図のように両端の耳の部分の4箇所を木ねじで締めつけてください。

WebMix/Separater

●外見寸法図

●取り付け方法
 付属の木ねじで図のように壁面等に取り付けてください。

●同軸ケーブルの終端処理方法
 ここでは5C-2Vケーブルを使用して説明します。

  • 同軸ケーブルを図の寸法に加工し網組を折り返します。
  • リングをケーブルにとおし、F型接栓を網組の間に回転させながら差し込みます。
  • 最後まで差し込んだ後リングをペンチ等で強く締めます。
  • 最後に芯線をニッパーで切断してください。
(単位 mm)
接続確認
 
配線が全て完了したら接続の確認を行ってください。接続確認はケーブルテスタで簡単に行うことができます。ケーブルテスタは10BASE-2の終端抵抗を測定きるものでなくてはいけません。

ケーブルテスタ

 ケーブルテスタをWebGate-2のBNC側に接続し測定してください。CONNECTED(接続)ランプがつけばOKです。その他のランプがつくようでしたら配線の接続に問題がありますから点検が必要です。
 ケーブルテスタとWebGateの接続にはオス/オスコネクターが必要ですから注意してください。

TV電界強度測定

 電界強度の測定には電界強度測定機(レベルチェッカー)を使用してください。測定機にはVHFからCS波まで測定できるような高性能のものもあります。設備状況に応じて機種を選んでください。

 工事終了後の測定ではその地域での最もチャンネル番号の低い番号を選んで測定してください。東京では1CH、大阪では2CHです。測定した数時は各ライン毎の表にまとめおかしな数字がないか確認してください。電界強度の値がライン上で上下逆転していれば問題があります。接続を確認してください。

 全て終了した後のデータは保証書に添付してお送りください。

VHF/UHFレベルチェッカー
通信テスト

 LANの通信テストにはコンピューターあるいはLANアナライザーを使用します。工事現場の状態を考えれば軽量のノートブックタイプ以下のコンピューターを使用するのが良いでしょう。OSはMS-DOSが作動し、PINGコマンドが使えるものであれば構いません。 先ずコンピューターを1台のHUBに接続し、PINGコマンドを実行し通信ができるかどうかを確認してください。

コンピューターの通信確認の様子

 通信ができればコンピューター2台を別系統のWebGate-2と接続し、PINGコマンドを実行してください。このときの画面はMS-DOSモードになっていなければいけません。 次のPINGコマンドを入力してください。

   ping 192.168.1.2 -l 2000 -n 12

 接続が問題なければ次のような応答が帰ってきます。

   Pinging 192.168.1.2 with 2000 bytes of data:

   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=12ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.22: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=10ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255
   Reply from 192.168.1.2: bytes=2000 time=9ms TTL=255

 全てのユニットについてこのコマンドを実行してください。3行目から13行目まで全て応答があれば問題ありません。応答率が80%を下回るようであれば問題です。徹底的な調査が必要です。80%以上でも配線の接続や配線自体に問題があることが考えられます。十分な調査をしてください。

 全く応答がない場合は配線系にミスがあります。もう一度配線を確認してください。特に終端の数を注意深くチェックしてみてください。

よくある質問

5 FAQ

備 考
6. NOTE
  • 使用上の注意
  • 機器リスト
  • 用語説明
使用上の注意
CAUTION
ここではネットワークを使用するときに勘違いしやすい部分を説明します。特にコンピューターに詳しい方にNo.3の注意事項について留意をお願いいたします。
  1. WebGate-2ユニットの上の端子はテレビへ下の端子はWebAdaputer(アダプター)あるいはハブへ接続する端子です。端子形状が異なっていますから、無理に反対に接続はしないでください。一時的にシステム全体に悪影響が出る場合があります。
  2. WebGate-2(ユニット)のコンピューター端子からは附属のBNCケーブルを使用して下さい。市販のBNCケーブルの使用は保証できませんので避けて下さい。集合住宅の場合は他の居住者にも問題を起こす場合がありますので十分な注意が必要です。WebAdaputerを使用される場合はケーブルの必要はありません。
  3. このハブにはターミネータ付T型コネクタは必要ありませんので、使わないで下さい。ハブからは10BASE-Tのケーブルで各コンピューターに接続して下さい。
  4. 室内側に終端は必要ありません。必要以上の終端の取り付けは避けて下さい。信号ロスを引き起こし、場合に因っては通信ができなくなります。
  5. WebGate-2(ユニット)は決して取り外さないでください。システム全体に影響が出ます。必要なときはネットワーク管理者に相談してください。

機器リスト

PRODUCTS

用語説明

WORD
利得(gain)
増幅器、受信アンテナ系などにおいて、その出力と入力の電圧、電流あるいは電力の比をいう。一般にデシベル(dB)で表されます。
インピーダンス(Inpeadance)
直流では電圧(V)と電流の関係を次式 
V=IR
で表すことができます。その時の定数Rを抵抗値といい、単位はΩ(オーム)で表されます。交流においても同式で表すことができますが、この時の抵抗値Rをインピーダンスといい、単位は同じΩ(オーム)で表されます。共聴設備では、この値に不整合が生じると良好な受信ができなくなります。
結合(分岐)損失
分岐器、直列ユニットの入力端子のレベルと分岐端子のレベルの比をいい、単位はデシベル(dB)で表します
デシベル(decibel)
電力、電圧、電流の大きさのレベルをそれぞれ約束された基準の大きさと比較して対数で表わす。電力比の常用対数をベル(Bell)といい、その1/10をデシベルといいます。
デシベルマイクロボルト
1μVの電圧を0dBとした絶対表示単位で、増幅器の入力信号レベルや出力 (dBμV)レベルなどを表すのに使われています。
電界強度
電界(電荷に対し電気力が働く空間)の強さを表すもので、単位長の実効高を有する空中線に誘起される起電力で示されます。普通μV/mもしくはdB(1μV/m=0dB)で表します。測定には電界強度測定器が用いられますが、複雑な波形の高周波や雑音などを測定するときは、測定器の検波器特性、バンド振動作領域などの特性によって指示値が異なります。
電圧定在波比(VSWR)
進行波と反射波の比をいいます。この値が大きいと伝送能率が悪くなり、ゴーストが生じるなど良質の画像が得にくくなります。
反射損失(reflection loss)
同軸ケーブルで信号を伝送する場合、その特性インピーダンスと各機器の入出力インピーダンスが整合していないと、その信号の一部が負荷端子で反射され、信号源側に戻ります。この場合、信号源側のインピーダンスがケーブルの特性インピーダンスと等しければ、反射された信号はそこで吸収されますが、異なると再びここで反射されます。反射量が大きくケーブル損失が少ない場合には、信号が何回も往復し、いわゆる定在波が発生します。
反射波(reflection Wave)
送信点から放射された電波は、その伝搬路によって直接受信点に伝わる直接波と大地、建造物、山岳などに反射して伝わる反射波となって受信点に到達します。反射波は直接波より伝搬路が長くなり、長さに比例した位相の遅れを生じます。受信点で両波が同位相の時は電界強度は直接波の2倍の強さになり逆位相の場合は零になります。伝搬路が多重路となりそれぞれ通路の長さが異なる場合は、その位相はベクトル的な合成となり、受信電界の計算は複雑です。テレビ放送における受信にこの複雑な反射波が到来すればゴーストとなって受信障害を起こします。
分岐結合損失
分岐器、直列ユニットの入力端子に加えた信号と分岐端子に出てくる信号のレベル差をいい、dB値で表します。すなわち、入力信号レベルをE1(dB)、分岐出力端子に出てきた信号レベルをE2(dB)とすると、分岐結合損失はE1-E2(dB)となります。分岐器は、幹線(分岐・分配線)の途中に挿入し、信号の一部を分岐する機器で、分岐結合損失が大きいほど、分岐端子数が多いほど損入損失が大きくなる。右表は分岐損失と挿入損失の関係の一部である。
逆結合損失
分岐器、直列ユニットの分岐端子に信号を加えた時に、その入力レベル(分岐端子)と出力端子へ発生するレベルとの比をいい、単位はデシベル(dB)で表します。
端子間結合損失
分岐器の分岐端子あるいは分配器の分配端子が2個以上あるもので、そのうちの一つの端子に信号を加えた時、その入力レベル、他の分岐または分配端子に生じるレベルの比をいい、単位はデシベル(dB)で表します。
挿入損失
入力及び出力を有する機器(増幅回路を持つものを除く)を使用した場合、入力端子に信号を加えた時、その入力レベルと分配端子にでてくる出力レベルの比をいい、単位はデシベル(dB)で表します。

LANGATE Co.,Ltd.
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